2010enndayori

園だより

4月11日

新しい出会い




      ご入園、進級おめでとうございます。
         新しい時間をみなさんと歩んで行けることを
            心より喜んでいます。


 今年の桜は例年になく「入園の日」に満開を迎えそうで安心しています。いつもの年ですと、入園や進級のときにはもうすでに桜は散ってしまい、新しい門出を花の満開に例えて祝うという慣習が途絶えてしまいそうで心配していました。満開の花の中、子どもたちが希望や不安を抱いて幼稚園生活の第一歩を迎えることと思います。今年も子どもたちとの生活が始まると思うとワクワクします。年長や年中に進級した子どもたちはどんな表情を見せてくれるのだろう。新入の子どもたちはどんな子どもたちなのだろうと思いを廻らせながら心待ちにしていました。

 こんな喜びの日を迎えるのですが、子どもたちにとって心配な出来事が3月に起きてしまいました。「東日本大震災」とそれに続く「原子力発電所」の事故です。多くの人たちが被災、死亡し何十万人かの人々が避難所での生活を余儀なくされているということが現在も続いています。この中に多くの子どもたちが犠牲になったかと思うと、心が張り裂けそうになります。しかし、生き残った人たちの言葉を聞いてみると、「生きる」という喜びとともに「前進」という明るい希望を抱いてひたむきに努力している姿に感銘を受け、私達が励まされているようにも感じます。

 この園の子どもたちの生活の目標に「共に生きる」という目あてがあります。園の「あそび」や「生活」の中で、友だちと共感することや同調すること、恊働することで共に生きることを実感することなのだと思います。これは、私たち大人にも求められていることでもあります。私たちはひたむきに時代の先端を走り続けてきました。「合理的」「効率的」という個人の質を向上させれば人は幸福というものを手に入れられるという幻想を追いかけて来たのかもしれません。この「合理的」や「効率的」というものが今回の自然の力の中で無惨にも打ち砕かれ、それに続く「原子力発電所」の事故に続いていっているのではないかと思えてしかたがありません。しかし、被災された人々やその人たちを思っている人たちの中にこれからの人のあり方が芽をだしていることも事実です。

 改めて考えましょう。この希望をもって次の時代を担っていく子どもたちに私たちが何を残していかなければならないかを、そして、この子どもたちが人との繋がりを実感出来る環境を私たちが創っていきましょう。

園長 木都老克彦