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園だより

7月19日

あそびの核

 いつもの年よりも早い梅雨明けで連日猛暑が続いています。例年ですと梅雨が長引き、プールへ入る暇もなく夏休みに入ってしまうのですが、今年は年長を除き連日のように水との生活を楽しんでいる様子です。園庭の日陰と日向の境界線がはっきりと映り、子どもたちは木陰にあそびの拠点を移して、心地よい南の風を肌で感じながらあそびを展開しています。

 「じゃんけんぽん、あいこでしょ。」「Oちゃんの勝ち。」「じゃんけんぽん、Aくんの負け」、「じゃんけんぽん、あいこでしょ。」「Bくんの勝ち。」「園長先生、もう一回やろう。」「じゃんけんぽん。」こんなあそびを門のそばの木陰で数人の年中児たちと延々とやっています。ただのジャンケンです。一体何が面白いのか訳が分からず、子どもたちの顔を見ていると満足そうにジャンケンに向かっています。普通、ジャンケンは次のあそびの順番やルールを決める始めに行う取り決めごとです。しかし、子どもたちはジャンケンが終わるとすぐに、「もう一回、もう一回」と何回も繰り返します。ただただジャンケン自体を楽しんでいる様子でした。何十回もやった後、さすがに飽きて来たのかジャンケンに飽きて来たのかジャンケンの質を変えたくなったのか、あまりにも夢中になりすぎて体が熱くなったのか、靴を脱いで足でジャンケンをしようということになりました。一人、二人は器用に足の指を閉じたり曲げたりして手でのジャンケンに近づくのですが、さすがに全員がそろってジャンケンを展開できません。一人の女の子が、「足ジャンケンしよう。」という提案に皆がすぐ反応して立ち上がり、足を閉じたり左右に開いたり、前後に開いたりして足ジャンケンが始まりました。これもまた、延々と続き数十回やりました。一回が終わると、勝った子も負けた子も皆で笑いながら、「もう一回やろう。」の声に反応して延々と繰り返していました。

 1学期の最後に向かい、子どもたちは仲間や場所を自分たちの安心できる居場所と認めました。園中のあちらこちらで2、3人の子どもたちがあそびを展開しています。しかし年長は、皆で「キャンプ」という一人ひとりの思いをクラス、学年という大きな集団の思考へと、そして、皆の意思へと高めて行く活動をしています。言い換えれば、皆で恊働するあそびを展開しているのです。皆がワクワク感やドキドキ感を共有し、「あそびの核」を創り上げているといっても良いのかもしれません。一人ひとりの思いが集団の思いに汲み上げられ、それぞれの意思が融合される満足感に浸っているのかもしれません。

 年中の子どもたちが飽きもせず「ジャンケン」に没頭している理由が多少解ったような気がします。もしかしたら、子どもたちは年中なりの「あそびの核」を求めていたのかもしれません。

園長 木都老克彦